トレモロ 古賀政男に酔いしれる

トレモロといえば、クラシックギター奏者の村治佳織さんの
アルハンブラの想い出などが有名ですが
日本人なら古賀政男は外せないでしょう!

以下、昭和歌謡玉手箱でリスナーさんに
「倉庫に眠ってる貴重なレコードがありましたら是非貸してください!」
との呼びかけに、Kさんという方が
わざわざ僕のいる世界のチョコレートidentityまでお持ちくださいました。
古賀政男大全集・なんと120曲の入ったレコードである。
バックのソファーカバーがミスマッチでわけわかめチャンな写真ですが。

定価はなんと!2万円である。
もしCD全集だったら、5万円はするだろう!(多分)
カネの話はいやらしくなるのでここらで。

現在、このレコード大全集のCD化の作業中なのでちょっと更新してみました。




それにしても村治佳織さんのアルハンブラの想い出ですが
なんであんなに懐かし感、既視感があるのでしょうか、不思議です。

以下は、古賀政男さんです。シ、シ、シブイ・・・・この只者ではない大物感。
さすが、国民栄誉賞を取っただけある、そこらのおじさんとはレベルが違うのである。




こういったレコードを扱う醍醐味ですが、閉じ込められていた当時の空気感、
盤面に針を落とす瞬間、パチパチ雑音やアナログ感はもちろんですが
なんといっても多くのレコードについてある冊子にある曲の解説です。
番組でしゃべるネタにも非常に重宝させていただいております。

ちょっと面白い解説がありましたのでかいつまんで紹介します。

世界的な兆候として、ヒット曲を生み出すことのできる作詞家作曲家は
ほとんどが中流以下の貧しい家庭に育っている。
日本でもそうで、貧しさや辛酸を舐めた人間でないと大衆の心を打つ曲は作れないと。

昭和初期でも「小遣い稼ぎにレコードの仕事は便利でネ」と公言する人の
作品は一時ヒットしたとしてもやはり忘れ去られている。
徒花的なヒットということですね。

古賀政男邸で、秘書や書生だった方の話によると
「古賀先生は感動してくるとギターの胴や五線紙の上に
涙をぽたぽた落としながら時を忘れて作曲に熱中されている」
と書かれていました。

古賀政男氏の代表曲「影を慕いて」ですが、
これがまた実に陰鬱なメロディで、しかし日本歌謡の代表作と言われています。

当時、古賀政男氏は失恋と貧困のどん底に喘ぎ
歌手の藤山一郎氏は破産したメリヤス問屋の返済に追われる身。
どん底の二人に作り出された3分間の芸術が不滅の金字塔になった。
心の底からのほとばしった負の感情が、
不景気どん底で開戦目前の昭和初期の落ち込んでいた日本人に共鳴したと。
まさに歌は世につれです。

藤圭子さんの歌が今、俄然注目を浴びていますが
人生の負の側面を、闇を、ドスの効いた声で歌いましたが
やはり彼女の歌も不滅といいますか後世に残るスーパーデラックスな名曲です。

古賀政男さんの影を慕いても、同じく、
二度と逢えない人への思いを歌った喪失感と
愛借の念が満載の人生の裏街道を歌った名曲ですが

どうも昭和50年辺りから現代に至るまで
「ヒット曲は明るくなければいけない」という強迫観念に近いものが
作り手にも歌い手にも聴き手にも必要以上にある気がして、
僕は違和感を感じています。

現代では涙活なるキーワードが流行り始めてるらしく、
つまりは悲しい曲を聴いて、悲しい映画を見て
思い切り泣いてストレスを解消しようというやつです。
そう言う意味では、古賀メロディも、藤圭子さんの歌も
時代の最先端カルチャーに躍り出ても良いくらいのクオリティじゃないかと思うんですが・・・

リスナーのKさんには120曲をCDにしてプレゼント差し上げようと思っています。
僕のようなクソ雑魚DJの呼びかけにわざわざ答えてくださったなんて感激です。
また、番組でもこのレコード音源から、時折曲をかけさせていただこうと思っています。





投稿日時:2013.09.01(Sun) 23:02:51|投稿者:matsuyamay